まこと幼稚園ブログ
2016.09.06
非認知能力
最近、評判になっている
『幼児教育の経済学』という本、
作者は、ジェームズ・ヘックマンという人です。
ノーベル経済学賞を貰った人です。
この人が40年間、3つのグループを追跡して、得たデータをもとに書いたものがこれです。
幼稚園教育を受けた子どもたちは、「受けなかった子たちよりも学力調査の結果がよく、学歴が高く、収入が多く、持ち家率が高」いと彼はデーターからいうのです。
だから、アメリカ合衆国のある州では、スラムで暮らす子どもたちに、幼稚園教育を受けさせているそうです。やはり効果があったようです。
わたしが興味深かったのは、次の結果でした。
「遊び」を中心とした幼児教育を受けたグループと
教え込みを中心にした幼児教育を受けたグループでは、差異があったそうです。
「遊び」を中心にしたグループは、年収が高い職に就く割合が高かったといいます。それは、集中力、コミュニケーション力、見通す力という非認知能力が身についていたのだというのです。
「遊び」といっても、幼稚園での遊びはだらだらと遊んでいるのではありません。
先生方は、教育の狙いを持って、それをなしています。
例えば、スライムを作るという遊びも、細かい力の入れ方で、ものを扱えるようになること、
色彩の感覚が身につくように、ホウ酸の入れ具合や水や色の付き方など、
多彩なことが分かります。
その中で、量の概念が身につくのです。
保育者のかかわりで遊びは学びになるのです。
それも、子どもたちが心から喜びながら。
いいでしょう。
お母さん方も、笑顔で過ごすうちに、子どもたちが生きる力を身に着ければ。
まこと幼稚園はそんな教育をしていると思ってくださればうれしいです。
非認知教育の研究が東京大学の秋田教授の下で始められたといいますから、これから、幼児教育の大事さがはっきりしてゆくでしょう。うれしいことです。
投稿:園長